概要(イントロダクション)
■『機動戦士ガンダムUC~MOBILE SUIT GUNDAM UNICORN~』とは…
――2010年春、新たなる「宇宙世紀」
“機動戦士ガンダムUC[ユニコーン]”が生み出される。
U.C.(Universal Century:宇宙世紀)0001―。
宇宙移民の開始が宣言され、新たな時代が始まろうとしていた。
改暦セレモニーが行われていた地球連邦政府首相官邸、宇宙ステーション〈ラプラス〉が爆破テロにより
粉々に砕け散る。
貧困からテロに加わった青年サイアムは、〈ラプラス〉の爆発に巻き込まれ、残骸の中である物を発見する。
それは後に『ラプラスの箱』と呼ばれることになる禁忌の箱だった。
『ラプラスの箱』を開けてはならない。
それが何であるのか、知る者はほとんどいない。
『箱』の秘密は、サイアムの元で眠り続けた―。
第二次ネオ・ジオン抗争、別名「シャアの反乱」の終結によって、地球圏には束の間の平穏が訪れた。
それから3年後のU.C.0096―。
ラグランジュ・ポイント1に浮かぶ、工業コロニー〈インダストリアル7〉。
父を知らずに育った少年バナージ・リンクスと、〈インダストリアル7〉行きの船に密航した謎の少女が出会い
稼動試験を繰り返す白いモビルスーツ
《ユニコーン》と様々な思惑が絡み出したとき、歴史(とき)の針が動き出した。
『ラプラスの箱』をめぐる争いに巻き込まれることをバナージはまだ知らない。
『ラプラスの箱』とは何か―。
『箱』の抱く秘密とは何か―。
今!宇宙世紀 百年の呪いが解かれようとしていた。
■episode 1「ユニコーンの日」
第二次ネオ・ジオン戦争の終結から3年が経過した、U.C. 0096。
地球連邦、アナハイム・エレクトロニクス社を影で操ると言われるビスト財団は、新世界の構築を目指し、
ネオ・ジオンの残党『袖付き』にある機密を渡そうとする。
宇宙世紀の成り立ちに大きく関わるという最重要機密『ラプラスの箱』の開放を意味していた。
ビスト財団と『袖付き』の取引場所となる工業コロニー〈インダストリアル7〉。
ここで暮らしていた学生のバナージ・リンクスは、コロニー内の無重力空間を落下していた少女を発見、救出する。
「戦争を止めたい」と語るその少女=オードリー・バーンに突き動かされたバナージは、
『ラプラスの箱』を巡る争乱へと足を踏み入れていく――
まるで自らの血脈に導かれるかのように。
工業コロニーを舞台に、少年バナージが純白のモビルスーツ“ユニコーンガンダム”と出会い、成長していく……。
■episode 2「赤い彗星」
開放されれば地球連邦政府を転覆しかねない、といわれる『ラプラスの箱』の譲渡を決意したビスト財団の宗主サイアムは、
現当主のカーディアスに、ネオ・ジオン残党軍の『袖付き』との会談を計画させる。
だが、『箱』の流出阻止を企図した連邦政府は、特殊部隊エコーズとロンド・ベル隊を派遣。
両勢力の戦闘は、工業コロニー〈インダストリアル7〉に惨禍を及ぼす。
今際の際のカーディアスから、『ラプラスの箱』の『鍵』となるモビルスーツ《ユニコ-ン》を託された少年バナージ・リンクスは、
『袖付き』のマリーダ中尉が駆る《クシャトリヤ》と交戦後、ロンド・ベルの強襲揚陸艦《ネェル・アーガマ》に拿獲されてしまう。
その艦には、バナージの友人タクヤとミコットと共に、
『箱』の譲渡を阻止しようとしてカーディアスと接触した少女オードリーも収容されていた。
その《ネェル・アーガマ》に対し、単機で挑みかかるモビルスーツが出現する。
《シナンジュ》と呼ばれる真紅の機体を駆る人物こそ、『シャアの再来』 の二つ名を持つ『袖付き』の首魁、フル・フロンタルだった―。
■episode 3「ラプラスの亡霊」
『シャアの再来』と言われるフル・フロンタルの《シナンジュ》との交戦により、
ネオ・ジオンの残党軍『袖付き』の本拠地・資源衛星〈パラオ〉に《ユニコーンガンダム》と共に拘束されたバナージ。
ロンド・ベルの強襲揚陸艦ネェル・アーガマは、《ユニコーンガンダム》奪還、そしてバナージ・リンクスの救出の為、
〈パラオ〉攻略作戦を開始する。
そんな中、リディは地球に向かおうと、密かに艦内よりオードリー・バーンを連れ出し《デルタプラス》で出撃するのだった。
ネェル・アーガマの放つハイパー・メガ粒子砲の奇襲により、瞬く間に戦場と化す〈パラオ〉。
騒乱のなか《ユニコーンガンダム》で離脱するバナージだったが、そこにマリーダの《クシャトリヤ》が再び立ち塞がる。
互いの意志がすれ違う中で、《ユニコーンガンダム》は、NT-Dを発動させ、再び変身を遂げるのだった……。
■episode 4「重力の井戸の底で」
『ラプラスの箱』を巡る争乱が地上に波及。連邦政府首都ダカールが戦禍に見舞われた。
地球連邦政府の中心人物であるローナン・マーセナスは、『箱』の開放を阻止するため、ロンド・ベル隊司令ブライト・ノアに接触する。
一方、地球へ降下したバナージは、『箱』への新たな情報を開示する場所、トリントン基地
を目指す。だが、ジオン残党の怨念はMA《シャンブロ》を駆るロニを殺戮へと駆り立て
てしまうのだった――。
少年バナージ・リンクスの成長と純白のモビルスーツ『ユニコーンガンダム』の出会い、そして禁忌の箱『ラプラス』をめぐる宇宙規模の抗争
歴代ガンダム作品に登場してきた名キャラクターのブライト・ノアの声は、2006年に声優の鈴置洋孝が他界したため新たに成田剣が務める。
■episode 5「黒いユニコーン」
オーストラリア・トリントンでの攻防の最中に現れた黒きMS《バンシィ》に急襲され、身柄を拘束されるバナージ・リンクスは、
八方塞がりの状況下、《ユニコーンガンダム》が開示した『ラプラスの箱』への新たな座標を秘匿し続けるバナージに、
ロンド・ベル隊司令ブライトは歴代のガンダムパイロットが見せてきた矜持と可能性を見いだし、
その助け手は彼と共に戦った旧知の人物へと繋がっていく。
一方、ローナンからマーサに引き渡されたミネバは、バナージに口を割らせるための駒として超大型輸送機《ガルダ》へ移送されてしまい,
バナージに対する切り札として利用されることになってしまう。
バナージが操るユニコーンガンダムとその2号機“バンシィ”との2体のガンダム同士のバトルシーンが見もの。
『箱』を巡る戦場は、超高々度の翼上へ、やがて再び宇宙へ飛翔する――。
■episode 6「宇宙(そら)と地球(ほし)と」
フル・フロンタルの介入で地球連邦軍艦隊の追撃を逃れた《ネェル・アーガマ》は、『袖付き』との共同戦線をやむなく受け入れる。
一方、対連邦の秘策を明かして『ラプラスの箱』への次なる座標の聞き出しを目論むフロンタル。
その語る未来の非情な酷薄さに慄然するバナージとミネバ。
そんななか、一隻の連邦軍哨戒艦が《ネェル・アーガマ》に接近する。
哨戒艦の爆沈か、『袖付き』との共同戦線の破棄か…。敵味方の狭間で苦悩するバナージ達の選択は――。
■episode 7「虹の彼方に」
球連邦政府転覆の可能性を秘めた『ラプラスの箱』の在処が遂に明かされた。
その場所は、事件の始まりの地、インダストリアル7の〈メガラニカ〉であった。
ビスト財団当主代行のマーサ・ビスト・カーバインは、財団権益を保持すべく、
地球連邦政府中枢を担う移民問題評議会議長ローナン・マーセナスと、甥のアルベルト・ビストを伴ってシャイアン基地に直行し、
事態の始末を図ろうとする。
一方、『箱』を奪取せんと先行したフル・フロンタルを追い、インダストリアル7に急ぐバナージだが、
眼前に《バンシィ・ノルン》を駆るリディと、アンジェロの《ローゼン・ズール》が立ち塞がる。
『箱』の守人、サイアムが待つ〈メガラニカ〉に到達する者は果たして――。
その他概要『機動戦士ガンダムUC』